光回線終端装置(ONU)とモデムの違いが3分で分かる完全ガイド

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光回線終端装置(ONU)は、最大1Gbpsの光回線を最大32人のユーザーで共有できる効率的なネットワーク機器です。インターネット接続に欠かせないこの装置は、光信号をデジタル信号に変換し、私たちのデジタル生活を支えています。

また、光回線終端装置は平均寿命が約10年と非常に耐久性があります。光回線 終端装置とモデムの最も重要な違いは、ONUが光信号を扱うのに対し、モデムはADSLやケーブルTVなどのアナログ信号を変換する点にあります。さらに、光回線終端装置 ルーターと組み合わせることで、複数のデバイスをインターネットに接続できるようになります。一般的な光ファイバー接続の最大速度は1Gbpsですが、最新のサービスでは最大10Gbpsの速度を提供するものもあり、インターネット技術の進化を実感できます。この記事では、ONUとモデムの違いをわかりやすく解説し、インターネット接続の仕組みを理解するための完全ガイドをお届けします。


光回線終端装置(ONU)の基本構造と役割

光回線終端装置(ONU)は、Optical Network Unitの略称で、光ファイバーを通じて送られてくる光信号をパソコンやスマートフォンなどのデバイスが理解できるデジタル信号に変換する重要な機器です。同時に、デバイスから送信されるデジタル信号を光信号に変換する双方向の役割も果たします。

ONUの基本構造は四角い箱型で、前面には通常4つの重要なランプが配置されています。これらのランプは機器の状態を示す重要な指標となります:

  1. 認証(AUTH)ランプ - ONUの状態を表し、正常時は緑色に点灯します。消灯している場合は機器の準備中または故障の可能性があります。

  2. UNIランプ - パソコンやルーターなどとの接続状態を示します。緑点灯は正常、緑点滅はデータ通信中、消灯は未接続状態を意味します。

  3. 光回線(PON/TEST)ランプ - 光ファイバーとの接続状態を表し、緑点灯が正常、橙点灯は準備中または故障、消灯は光回線とのリンクが切れている状態を示します。

  4. 電源(POWER/FAIL)ランプ - 電源状態を示し、緑点灯が正常、赤点灯は故障、消灯は電源が入っていないことを意味します。

ONUは「光コンセント」と呼ばれる光回線専用の差込口と、パソコンやルーターとの間に設置して使用します。光コンセントからの光ファイバーケーブルをONUに接続し、ONUからはLANケーブルでルーターやパソコンに接続します。

実際に光信号がONUに届くと、ONUは自分宛ての信号だけを識別して取り出し、デジタル信号に変換してパソコンなどに中継します。このプロセスにより、光ファイバー回線の高速なインターネット接続が可能になります。

なお、ONUだけでもインターネット接続は可能ですが、基本的に接続できるデバイスは1台のみです。複数のデバイスでインターネットを利用したい場合は、ONUとルーターを併用する必要があります。まず光回線に接続したONUにルーターを接続し、そのルーターに各デバイスを接続することで、同時に複数のデバイスでインターネットを利用できるようになります。

ONUは通常、光回線契約時に回線事業者から無料でレンタルされ、開通工事の際に工事担当者によって設置・設定されます。したがって、利用者自身がONUを購入する必要はありません。


モデムとの違いを信号と回線方式から理解する

信号変換という観点から見ると、モデムと光回線終端装置(ONU)には明確な違いがあります。モデムは「Modulator Demodulator」の略で、主に電話回線やCATV回線で使われるアナログ信号をデジタル信号に相互変換する装置です。一方、ONUは光ファイバーを通じて送られてくる光信号を電気的なデジタル信号に変換します。

このような違いは、それぞれの回線方式の特性に起因しています。アナログ信号は波線グラフで表されるような連続する信号であり、電話回線や一部のケーブルテレビ回線で使用されています。しかし、パソコンやスマートフォンは「0と1」で表されるデジタル信号しか理解できません。そこでモデムが重要な役割を果たすのです。

具体的な回線方式を見てみましょう。ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)は、既存の電話回線を利用したインターネット接続方式で、下りの通信速度が1.5Mbps~50Mbps、上りの通信速度が0.5Mbps~12Mbpsと非対称な特性を持っています。また、VDSL(Very high bitrate DSL)はさらに高速で、最大100Mbpsの通信を実現しています。

CATV回線は、テレビ放送用のCATV網を利用したインターネット接続サービスで、同軸ケーブルによる信号伝送と光ファイバーによる信号伝送を組み合わせたHFC(Hybrid Fiber Coaxial)形態を採用しています。かつては下り30Mbpsでしたが、現在では下り最大160Mbps、上り最大10Mbpsの高速通信が可能になっています。

これに対して、光回線は光ファイバーケーブルを通じて光信号でデータを送受信します。光信号は光の明滅によってデータを伝送するため、電磁波の影響を受けにくく、高速かつ安定した通信が可能です。

つまり、インターネット接続に使用する機器は契約した回線の種類によって決まります。光回線を利用する場合はONU、電話回線やCATV回線を利用する場合はモデムを使用します。現在は光回線が主流となり、ONUがモデム的な役割を果たしていますが、それぞれの信号変換の仕組みと対象は根本的に異なるのです。


ルーターとの違いと接続構成の実例

ルーターは光回線終端装置(ONU)とは根本的に異なる役割を持つ機器です。ONUやモデムが「信号変換装置」であるのに対し、ルーターは「複数の端末をインターネットに同時接続するための機器」として機能します。ONUだけでも1台のパソコンをインターネットに接続することは可能ですが、スマートフォンやゲーム機など複数のデバイスを同時に使用するためにはルーターが不可欠です。

ルーターには、有線接続用の「LANポート」と呼ばれる差込口が複数あり、また現在主流の機種はWi-Fi(無線LAN)機能も備えています。これにより、LANケーブルでの接続とWi-Fi接続の両方が可能になります。

ONUとルーターの接続構成例:

  1. 壁の光コンセントとONUを光ファイバーケーブルで接続

  2. ONUのLANポートとルーターのWANポート(またはINTERNETと表記)をLANケーブルで接続

  3. ルーターのLANポートにパソコンなどの有線接続デバイスをLANケーブルで接続

  4. Wi-Fi対応デバイスはルーターのSSIDとパスワードを設定して無線接続

接続する際は、機器の電源投入順序も重要です。一般的には「光コンセント→ONU→ルーター→各デバイス」の順に接続・電源投入を行います。これにより、安定したインターネット接続が可能になります。

なお、最近ではONUとルーターの機能が一体化した「ホームゲートウェイ」と呼ばれる機器も普及しています。これを使用すれば、設置スペースの節約になるだけでなく、機器間の配線も不要になるため、接続がよりシンプルになります。

ルーターの最大同時接続数は機種によって異なりますが、一般的な家庭用無線LANルーターでは10台以上のデバイスを同時接続できるものが多く、最新機種ではさらに多くのデバイスを接続可能です。ただし、接続台数が増えると通信速度に影響が出る場合もあるため、使用環境に合わせた選択が重要です。


まとめ:光回線終端装置の重要性と今後の展望

本記事では、光回線終端装置(ONU)とモデムの違いについて詳しく解説しました。最も重要な違いは、ONUが光信号をデジタル信号に変換するのに対し、モデムはアナログ信号とデジタル信号の間で変換を行う点です。したがって、現代の高速インターネット環境においては、ONUがより重要な役割を果たしています。

また、ONUの基本構造や機能についても理解できたことでしょう。特に、認証ランプや光回線ランプなどの状態表示は、接続トラブルの診断に非常に役立ちます。さらに、ONUとルーターの違いと適切な接続方法を知ることで、家庭内ネットワークを最適化できるようになります。

光回線の普及に伴い、以前主流だったADSLやCATV回線は次第に置き換えられています。その結果、ONUの重要性はますます高まっています。最大1Gbpsから10Gbpsまでの通信速度を実現する光回線は、現代のデジタルライフスタイルには欠かせないものとなりました。

最後に、光回線終端装置は一般的に回線事業者からレンタルされるため、利用者自身が機器を選ぶ必要はありません。しかし、その仕組みを理解することで、接続トラブルの解決や最適なネットワーク環境の構築に役立てることができます。

インターネット技術は日々進化しています。光通信技術の発展により、未来のネットワークはさらに高速で安定したものになるでしょう。このガイドが皆さんのインターネット環境の理解と最適化に役立つことを願っています。

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